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コーチングやトレーニングに役立つ情報は、自身や他者の経験、指導書や教科書、参考書、論文などから得ることはできますが、それらを合目的的に取捨選択すること、さらに、コーチや選手自らが創り出すことも重要になります.私の研究では、主に「バイオメカニクス」という方法によって、これに役立つ情報を得ることを目指しています.具体的には、優れたアスリートの動きや筋力発揮の特徴はどのようなものか、または、様々に存在するトレーニング手段にはどのような効果があり、それらはどのように異なっているのか、などについて検討します.これらによって走る、跳ぶ、投げる、打つ、フットワークといった身体運動のパフォーマンスを向上させるためには、どのような技術や体力が必要なのか、さらにそれらを改善するためのトレーニングとは何か、考えていきます.また、これらについて子どもを対象にし、健全な体力・運動能力の発達を促すための研究も行います.
スポーツ科学部では、スポーツについて、「学問」として様々な理論を勉強します.これらはきっと、スポーツ実践をサポートするものであり、問題解決のための新たな視点を与えてくれます.しかしながら、使い方や解釈を誤れば、それは役に立たないどころか弊害をもたらす毒薬にもなりかねません.理論として学んだことをスポーツ実践とどのようにリンクさせるか、これについて理解することは大学で体育・スポーツを専門的に学ぶ理由の一つであると考えます.また、このような過程を経て取り組んだスポーツ実践では、問題解決型の思考力や人間力といった、社会で活躍するための能力も大いに養われるはずです.ですので、私は、現在の皆さんのスポーツパフォーマンスを向上させるためにも、また、将来皆さんが社会で活躍するための能力を身に付けるためにも、スポーツ実践と学問の両方へ、一生懸命取り組むことを大切にしていきたいです.そして、その為の研究のあり方や、実践とのかかわり方について、皆さんと一緒に考えていきたいです.